
Queen's Butler
A HOUSE WHERE THE GUEST IS THE QUEEN
アカデミーと同じ協会が手がける、お台場・青海の館。ここでは扉の内側に入った人が、その時間の主になります。教室で教えている執事の所作を、仕えられる側として味わえる場所として、学びの場の視点から紹介します。
THE IDEA
扉をくぐった人が、その時間の主になる
Serving whoever walks in
女王に仕える執事、という芯
Queen's Butler は協会が新しく立ち上げたブランドで、東京都江東区青海2-7-4、お台場のビルの中にあるアンティーク調の館を舞台にしています。ブランドの芯にあるのは「女王に仕える執事」という一語です。サロンに来た女性客も、撮影や会議で館を借りたクルーも、見習い体験に来た人も、執事にとっては等しく「その時間の館の主」であり、同じ礼で迎えられます。
派手さより、先に読んで整える
この言葉は看板の飾りではなく、館の運営のすべてを決める原則だと Queen's Butler は説明しています。派手な演出を重ねるのではなく、主が次に何を必要とするかを先に読んで整える。入口から部屋まで案内し、必要な作法は隣でそっと伝え、知らないことを理由に急かさない。館の執事の動きは、この原則から逆算されています。
男女の執事が必ず付く
館には男性の執事も女性の執事も在籍しており、館内のどのサービスでも執事が必ず付きます。アカデミーの教室で「頼まれる前に整える」と教えていることを、お客様の側から体験できる場所——学びの場から見た Queen's Butler の位置づけは、そこにあります。

FOUR DOORS
同じ館へ通じる、四つの扉
One house, four ways in
四つのサービスの違いは、館を「どの扉から使うか」の違いにすぎません。仕えられたいならサロン、館を撮りたい・会議に使いたいならスタジオ、執事の装いを着てみたいなら見習い体験、館の意匠を持ち帰りたいならショップ。それぞれの扉の向こうに、同じ館と同じ執事が待っています。

サロン——女性のための、仕えられる時間
女性の主が館を一組で貸し切り、執事に仕えられて過ごす時間です。予約制で、利用できるのは女性のみ。館は食事を出さない代わりに飲食物の持ち込みができ、最大六名まで一緒に過ごせます。

スタジオ——撮影・会議・控室・ロケ
館そのものを撮影の舞台に、会議の場に、控室に、あるいはロケ地として使い、執事が現場を支えます。背景を借りるだけではなく、扉での受付、調度の案内、給仕までが執事の仕事です。男女どちらでも利用できます。

見習い体験——モーニングコートで三時間
モーニングコートを一式着て、一礼、立ち姿、銀器の扱いに三時間ほど触れる体験です。執事が隣で手本を示し、最後に記念の写真を撮るところまで付き添います。こちらも男女どちらでも参加できます。

ショップ——館の意匠を日々の品に
館の紋章や調度から生まれた意匠を、受注生産の品に映して届ける入口です。「女王に仕える執事」の世界観を、館の外の日常でも手元に置けるように——という考えで用意されています。いまは準備中で、詳しくは公式サイトの案内を待ってください。
THE ROOMS
正餐の間から寝室まで、一つ屋根の下の空間
Inside the house
六つの部屋でできた一つの空間
館は、正餐の間、書斎、暖炉の間、寝室、回廊、衣装部屋といった部屋で構成される一つの空間です。テーブルは1980年代の英国製でイチイの材、シャンデリアはマリアテレサ様式、寝台は19世紀フランスのコルベイユベッド。館の家具や照明、銀器や磁器は、眺めるための背景ではなく、執事の所作と一緒に手に取れる品として置かれています。
暖炉の間の画面と、寝室の寝台
暖炉の間には120インチの画面が用意され、執事がシャンデリアを落として映画を観る時間も選べます。寝室の寝台は、執事教育でベッドメイキングを稽古するための設備でもあり、滞在中は休憩にも使えます。ビルの屋上に上がれば、レインボーブリッジとお台場の夜景が広がります。
働く空間の、実物大の手本
アカデミーの受講生にとって、この館は「執事が働く空間」の実物大の見本です。正餐の間での給仕、書斎での控え方、暖炉の間で保つ距離。授業で身につけた所作が、どんな家具と光の中で求められるのかを、この館は具体的に見せてくれます。

THE RULE
鍵を渡さない、という一つの約束
A butler is always in the house
無人で貸さない、という約束
Queen's Butler の館には、どのサービスでも「無人で貸さない」という約束があります。鍵は渡されず、入館と退館は執事が受け、主だけを館に残す使い方は受け付けません。執事が扉の内側にいるからこそ、着いたときの一礼から、帰りに扉の外まで見送るところまでが一続きの時間になる、というのが館の考え方です。
そばに立ち続けるわけではない
ただし、執事は四六時中そばに立っているわけではありません。主が一人で本を読んでいるとき、撮影が静かに進んでいるとき、会議が集中しているとき。そういう場面では控えの間や扉の外へ引き、呼ばれれば応じられる距離を保ちます。近づくか、引くか。この判断を場面ごとに下すことが、アカデミーが観察力の授業で最も重んじていることです。
安心は、見えない準備から生まれる
「支えられている」という安心は、目に見えない準備から生まれます。来館の前に照明を確かめ、椅子の位置を直し、必要な銀器や衣装を揃え、扉が開く時刻に回廊で待つ。館が語る準備の積み重ねは、受講生が毎回の授業で繰り返している稽古そのものです。

THREE HOURS
見習い体験の三時間を、順に追う
The apprentice experience, step by step
見習い体験は、衣装を着るだけの時間ではありません。立つ姿勢や、相手を思って一拍置く間までを含めて「執事の装い」に触れる三時間です。来館時は普段着で構いません。コート、ベスト、シャツ、タイ、白手袋、靴の一式は館が用意しますが、サイズと種類に限りがあるため、予約前に身長と体型、靴のサイズを伝えておきます。
- 01
出迎えと確認
執事が扉を開けて迎え、体験の希望と衣装のサイズを確かめます。
- 02
着替え
コートからベスト、シャツ、タイ、手袋、靴まで、執事と一緒に順に整えます。ボタンの留め方、ベストの見え方、襟元、手袋の収まりを一つずつ確認します。
- 03
姿勢と一礼
鏡の前で身体の線を確かめ、立つ位置と歩幅、控える距離を試します。相手に向き直る動きと、お辞儀の角度と間もここで。
- 04
紅茶と銀器
ティーポットと三段のスタンド、白手袋で扱う銀器を通して、手元を静かに保つ感覚に触れます。トレイとグラスを運ぶ所作も試します。
- 05
記念の一枚
館の調度を背に、執事の装いで写真を撮ります。着替えから記念品の受け渡しまで、執事が最後まで付き添います。

GETTING THERE
青海のビルの中へ——執事が入口で待つ
Access
青海の、海沿いの一角
館は東京都江東区青海2-7-4、お台場のビルの中にあります。ゆりかもめとりんかい線のどちらの駅からも歩ける海沿いの一角で、予約制です。詳しい道順は、予約が確定した時点で案内されます。
到着前に整え、入口で待つ
到着の時刻が近づくと、執事は館内の支度を済ませ、名前と人数、来る手段を確かめて入口で待ちます。扉を開けて一礼し、上着と荷物を預かり、回廊を通ってその日の部屋へ。雨の日は濡れた傘と上着を先に受け取り、館の中を無理なく移れる順番に整えます。
館の車で迎える手配
電車や車のほかに、館の車で迎える手配もプランに付随する形で案内されています(東京テレポート駅など五か所との往復に限られ、予約時に可否を確認)。アカデミーの拠点も同じ青海にあり、受講生にとっては見慣れた街の一角です。
所在地
東京都江東区青海2-7-4(お台場)・予約制

WHY WE INTRODUCE IT
学びの場から見た、Queen's Butler という館
The house, seen from the academy
同じ協会のもとにある館
Queen's Butler とアカデミーは同じ協会のもとにあります。アカデミーが執事を育てる教室だとすれば、この館は執事のもてなしを客として受け取る場所です。同じ基準で育った執事が、同じお台場の街で、教室と館という二つの場所に立っています。
見習い体験という三時間
受講生にとって特に意味があるのは見習い体験です。モーニングコートを着て、一礼し、銀器に触れる三時間。ここで「この仕事に惹かれた」と感じた人が、次の一歩としてアカデミーの門を叩く。私たちはそういう動線を思い描いています。
館そのものが、教育と地続き
寝室の寝台がベッドメイキングの稽古台でもあるように、館そのものが執事教育と地続きです。教室で学んだことの先にある「本番の館」——それが受講生から見た Queen's Butler です。

正餐の間で並んで一礼する二人の執事(館の実写)
LESSONS IN THE HOUSE
授業の科目が、館のどこに現れるか
Curriculum, mapped onto the house
受講を考えている方のために、アカデミーの授業と館の運営が重なる箇所を四つに絞って並べました。
観察——近づくか、引くか
会話の調子や撮影の進み具合を見て距離を決める館の執事の動きは、観察力の授業がそのまま現場に出たものです。
給仕——紅茶と銀器
正餐の間で紅茶を注ぎ、銀器を並べ、ナプキンを置く。エッセンシャルコースで繰り返す所作が、館では毎日行われています。
段取り——見えない準備
照明、椅子、銀器、衣装。来館前の支度の積み重ねは、アドバンスコースで学ぶ段取りの実例です。
入口——見習い体験から教室へ
三時間の体験で装いと所作に触れた人が、アカデミーの学びへ進む。館は、執事を志す人の最初の入口にもなります。
GLOSSARY
館の言葉を、四つだけ覚えておく
Four words used in the house
Queen\'s Butler の公式サイトには、館に固有の言い回しがあります。受講生が現場見学の前に覚えておくとよい四つを選びました。

女王
館に来た人を指す言葉。サロンの女性客も、撮影のクルーも、見習い体験の参加者も、扉の内側では等しく「その時間の主」として迎えられます。

館
東京都江東区青海2-7-4のビルの中にある、正餐の間・書斎・暖炉の間・寝室・回廊・衣装部屋からなる空間の呼び名です。

見習い
執事見習い体験の参加者のこと。モーニングコートを着て、一礼や銀器の扱いに三時間触れます。アカデミーの受講生にとっては「最初の一歩」の同義語です。

一組貸切
館内サービスは同時に一組だけ。最大六名までの一組が、館と執事を独占します。会議やロケでも同じ考え方です。
READING THE SITE
公式サイトは「サロン」から読み始めない
Where to start on the official site
Queen\'s Butler の公式サイトは、四つのサービスがそれぞれ独立したページをもっています。執事を学ぶ人には、意外かもしれませんが「執事が必ずお側に控える理由」のページから読むことを勧めています。館がなぜ無人で貸さないのか、その理由に執事の仕事の本質が書かれているからです。
次に「執事見習い体験」のページへ。三時間の流れと、衣装の一式、記念撮影までの段取りが書かれていて、自分が体験する側に回ったときの視点が得られます。
最後に「執事サロン」と「スタジオ」のページを、執事の側の視点で読み直してください。どの場面で近づき、どの場面で引くのか。館の執事が守っている距離の取り方を、ページの記述から読み取る練習になります。

FROM THE INSTRUCTORS
講師が館の運営から学ぶこと
What our teaching staff notice there
アカデミーの講師にとって、Queen\'s Butler の館は「執事教育と地続きの本番」です。寝室の寝台がベッドメイキングの稽古台でもあること、衣装部屋の一式がそのまま見習い体験に使われること。館の設えは、教室と現場のあいだの垣根をほとんど無くしています。
講師が受講生によく話すのは、館の執事の「引き方」です。主が本を開いたら扉の外へ、撮影が始まったら通路の確保へ。近づく所作は教えやすいのですが、引く所作は現場でしか学べません。館はその教材です。
もう一つ、講師が注目しているのは、来館前の準備の細かさです。照明、椅子、銀器、衣装、回廊に立つ時刻。見えない準備が「支えられている安心」を生むという館の考え方は、アカデミーの段取りの授業そのものです。

COMMON MISREADINGS
館をめぐって、行き違いが起きやすい点
Where the house is misunderstood
一つめは、「館は貸しスペースだから執事なしでも借りられる」という理解です。どのサービスでも執事が必ず付き、鍵は渡されません。主だけを館に残す使い方は受け付けていないというのが、館の変わらない約束です。
二つめは、「男性は館に入れない」という思い込みです。女性限定なのはサロンだけで、スタジオと見習い体験は男女どちらでも利用できます。アカデミーの男性受講生も、見習い体験には参加できます。
三つめは、「食事が出る」という期待です。館は食事を提供せず、飲食物の持ち込みができる形です。正餐の間の食卓で執事が手伝うのは、取り分けや設えです。

AS A TEXTBOOK
館を教材として歩く——受講生のための見方
Walking the house as a study
講師が勧めている見方
受講生が館を訪れるとき、講師が勧めている見方があります。もてなしを受けながら、同時に、いま自分に何が起きているかを覚えておくというものです。扉が開く速さ、案内されるときの相手との距離、席に着くまでに何を言われ、何を言われなかったか。客として味わう時間が、そのまま観察の稽古になります。
何も頼まなかった瞬間を書き留める
とくに書き留めてほしいのは、自分が何も頼まなかった瞬間です。頼む必要がなかったということは、その前に誰かが整えていたということ。教室で「先に読む」と教えられている動きが、実際にはどれくらい手前で始まっているのか。館は、その時間差を体感できる数少ない場所です。
記憶に残るのは、小さな動きのほう
帰ってからの振り返りでは、印象に残った所作を一つだけ挙げてもらいます。多くの受講生が挙げるのは、派手な演出ではなく、気づかないうちに済んでいた小さな動きのほうです。目立たない仕事が記憶に残る——その逆説を、自分の体験として持ち帰ってもらうのが狙いです。

THE OTHER SIDE
仕えられてみて、はじめてわかることがある
What you learn from being served
多くは仕える側の作法から入る
執事を学ぶ人の多くは、仕える側の作法から入ります。だからこそ、一度きちんと仕えられる経験が効きます。客の側に座ってみると、自分が良かれと思っていた動きのうち、どれが心地よく、どれが少し重いかが、身をもってわかるからです。
確認の多さは、中断にもなる
よくある気づきは、声をかけられる回数の多さについてです。丁寧にしようとするほど確認は増えますが、受ける側に回ると、確認の多さは気づかいではなく中断として届くことがある。どこまでを黙って決め、どこから尋ねるのか。その線の引き方は、仕えられてみないと掴みにくい感覚です。
視線の重さを、客席で知る
もう一つは、視線の重さです。常に見られていると、くつろぐことができません。見ていないようでいて必要な瞬間だけ目を戻す、という引きの技術が何のためにあるのかは、客席に座って初めて腑に落ちます。館での時間は、この二つを一度に学べる教材になっています。





Queen's Butler の公式サイト
サロン、スタジオ、見習い体験、ショップの詳細と予約・問い合わせは公式サイトへ。執事を学ぶ道を考えている方は、当サイトのコース案内をご覧ください。
queensbutler.jp — リンク先は別サイトです(別ウィンドウで開きます)
FAQ
よくある質問
Questions and answers
協会が運営する、お台場の館を舞台にしたブランドです。女性のためのサロン、撮影や会議に使えるスタジオ、執事の装いに触れる見習い体験、館の意匠を届けるショップの四つを、一つの館で提供しています。
サロンは女性の客だけが利用でき、男性は付き添いでも入館できません。スタジオと見習い体験は男女どちらでも利用できます。
東京都江東区青海2-7-4、お台場のビルの中です。ゆりかもめとりんかい線の駅から歩けます。予約制で、道順は予約確定時に案内されます。
借りられません。館はどのサービスでも執事が必ず付き、鍵を渡さず、主だけを館に残す使い方は受け付けていません。
モーニングコート一式に着替え、姿勢と一礼、紅茶、銀器、給仕の所作に触れ、最後に記念撮影をします。衣装は館が用意しますが、サイズに限りがあるので予約前に身長・体型・靴のサイズを伝えます。
同じ協会が運営しています。アカデミーが執事を育てる教室で、館は執事のもてなしを客として受け取る場所です。見習い体験は、アカデミーの学びに気軽に触れる入口でもあります。
あります。教室で身につけた一礼や銀器の扱いを、客として迎えられる側の視点から体験できます。講師も、館の執事の「引き方」を学ぶ教材として勧めています。
館は予約制で、館内サービスには執事が必ず付きます。見学のみの可否は公式サイトの案内と予約窓口で確認してください。
最終更新: 2026年9月18日





